これは衝撃的。
イタリアはキリスト教徒が多い国だよね?バチカンもあるし。
これ、問題なく上映されたんでしょうか。
主人公は哲学者(宗教学者)の若い男で、ある日大学の膨大な量の重要文献に太い釘を突き刺し姿を消す。
田舎で、小屋みたいなところで地元の人たちと一時期を暮らすのだが、最後に捕えられて、昔の恩師との対面。
そこで彼は、神は結局なんの救いにもならない、神がいるから戦争が起きるし、神こそ虐殺者だ!というような事を言う。
書物に囲まれ、研究に没頭した彼が到達した境地。人と人との触れ合いの中でしか得られないものがある。
神を研究し神を崇拝することよりも大切なことがすぐ身近にある。
それはものすごくよくわかるが、神なんているからこの世は良くならない、という究極のアンチテーゼ。
衝撃的ではないですか?
この監督についてをみると、○○を撮りローマ法王ヨハネ23世に捧げるという説明もあり、また「偽りの晩餐」という興味深いタイトルのものも撮っている。
ヴェネチア国際映画祭で、金獅子賞、銀獅子賞も受賞しているんですね。
いろんな変遷があって、今この「ポー川のひかり」を撮ったということなのでしょうか。
違うのも観てみたいけど、近所のゲオにはなさそう。
「ポー川のひかり」2006/イタリア
監督:エルマンノ・オルミ