自分探しなんかじゃない、逃げてるだけ。
自分なんて探さなくても、嫌でもここにいるから。
蒼井優の映画はいくつか観ているがこれはいい。
日本の映画界を担ってゆくのは蒼井優しかいないのではないか、と言えるほど最近の蒼井優は良いと思う。
自然体なんだけど、決してただ素を出している訳ではない。
この人自然なんだけど何やらしても一緒なんだよな、という印象を受けない。
無色のような透明感なんだけど、唯一無二の、名前のない色をしている。
私はあんまり人の事を好きにならないけど、気が付いたら好きになってしまったよ。
そして、タナダユキの世界観にもハマってしまった。
そうなのよ、自分なんて探さなくたって、ここに在るものがすべてさ。
持ってないものは持ってないし、出来ないことは出来ないし、通って来た道は一本だし、わからないことはわからない。
たまに、自分のことがわからなくて道に迷った気分になるときがあるけれど、そんな時必要なのは、無理に探すことではなくて、耳を澄ますこと。
そんな単純なことに気がついたのは結構最近。
ばあちゃんが福島にいるから、桃娘のところは笑えた。
そうそう、田舎ってこうなんだよ。ふたを開けたら結構グロいんだよね。
ピエール瀧はかなりのハマり役だったな。
映画ってやっぱりすごい。2時間弱の中でこれだけのもの表現できるなんてさ。
終わり方は一本取られた。
わっかるよ!その妄想。
んな、映画みたいに人生うまくいくわけないじゃん。。
って映画でやっちゃったら逆にすっごいリアルで、一瞬でそんな頃にトリップ。
「百万円と苦虫女」2008/日本
監督:タナダユキ
出演:蒼井優 森山未来 ピエール瀧