10人の監督がそれぞれに描く、NYの街とNYで生きる人々の愛の形。
これは、「パリ・ジュテーム」の、続編ではないにしろ、同じ企画で作られた映画だったんですね。
でも、同じオムニバス形式でも、「パリ・ジュテーム」は、明確に一作品が分かれていたのに対して、こちらは、シーンが変わる程度の区切りで繋いでゆく感じだった。
のもあり、同じ企画とは意外だった。
内容は、パリの時も感じたけれど、明確に自分の好き嫌いを意識することになる。
見ていて気づいたのが、あまりに観客の想像力を求めている感じだと、ちょいと疲れる。
え??なになに?つまりこういうこと…?という。
想像力をかきたてたり、自分の解釈で言わんとしていることを感じ取るのも、映画を見る醍醐味の一つでもあり、そのバランスはとても重要だと思う。
いやーしかし、NYのタクシーを流しながらハンディカムを片手に歩く女性が各エピソードを繋ぐ役割で登場するんだけど、その窓越しに見るNYの街、夜景、がとーってもおしゃれ!
11人目の監督、ランディ・バルスマイヤーがインサーティド カット監督となっている。
あぁもうたまらなくツボにハマる映像だった。
街並みを流してゆくカット、ネオン、そういうのにめっぽう弱い。
ナタリーポートマンや岩井俊二が監督した作品は、わかりやすかった。
でも、わかりやすいからいい、わかりづらいからダメと一筋縄ではいかないものだよなー。
筋はイマイチわからなかったけど、元オペラ歌手とホテルマンのエピソードや、死の直前に絵のミューズを追い求める画家の話なんかが、強く印象に残っている。