今日、北海道建設新聞におもしろい記事が載っていたからご紹介。
「最優秀にデソシオさん-北の住まい住宅設計コンペ」
(北海道建設新聞22.9.17付 一部略転記)
北海道建設士事務所協会が主催する「第35回北の住まい住宅コンペ」の公開最終審査会が16日、札幌全日空ホテルで開かれた。最優秀作品には、アルゼンチンからのJICA(国際協力機構)研修員で、北海道日建設計に籍を置くデソシオ・岡・アリエル・まさおさんの作品が選ばれた。
今回のテーマは「絶対ハウス」。情報が氾濫し、あらゆる物事が相対化される世の中で、絶対的な場所、絶対的な配置、絶対的な素材など、住宅を通じてどのような「絶対」が見いだせるかを問うもので、前回より13点少ない48点の応募があった。
デソシオさんの作品は、富良野の草原にあいまいな領域を構えて生活の要素をちりばめるという概念的なもの。「ぼかし」をテーマに、人間が作れるものに絶対的なものはなく、不確実で曖昧なことそのものがむしろ「絶対的」であると問題提起した。
審査委員会の委員からは「人々の生活や自然環境といった絶対的な存在があってハードとしての建築が成り立つという事を逆説的に示し、建築としても説得力がある」などと評価された。
これを読んでまず笑ってしまった。
他の47人は、「絶対的なものって、、、、そうは言ってもお題で言われたら何とか理屈をつけて作らねば」と正攻法で攻めたであろうに。
でも最優秀はデソシオさん。
お題を決めた人は、デソシオさんの落としどころを最初から求めていたんだろうか。
そうだとしたら、なんだかカマをかけられたみたいな気分になるのは私だけか。
それとも、想定外の1作品だったのかな。
だとしたら、1:47の1に最優秀賞って結構な勇気だよね。
デソシオさんがどんなものを作ったのかわからないから何とも言えないけれど。
この「絶対的」って曲者だよなー。
前も確か映画「太陽はひとりぼっち」で絶対について考えた。
世の中には頭のいい人がいっぱいいて、哲学やらなにやらで、すでに私が考えるようなことにはとっくに答えがあることばっかりなんだろうな。
でもまぁ、凡人は凡人の世界の範囲で、考えたり楽しんだりするしかないやね。
それにしても、一地方都市の小さなコンペで、このお題ってどうなの?
デソシオさんは日系3世なんだろうなー
でJICAで日本に建築を学びに来て、最優秀賞まで取って、すごいね。
国の父さん母さんじいちゃんばあちゃんは大喜びだろうね。