ロンドンの車窓から

最近ハマッていること(というと大げさだが)といえば、ロンドン市内をくまなく網羅しているバス(赤い2階建てバス♪)に乗ること。

本当にビックリするくらいのバスが走っている。一つのバス停に、何路線ものバスが止まる。
そして、バス停とバス停の感覚がおかしいくらい短い。お客さんを拾って歩く、という感覚である。
そして道路も込んでいるので、当然かなり時間がかかる。時間がある人用の移動手段だ。
24時間営業の路線もたくさんあるので、日本の様に終電を逃してもタクシーに高いお金を払う必要がない。

2階の一番前の席は争奪戦である。なかなか空いていることはない。
子供のみならず、大人だって一番前が空いていたら迷うことなく座る。
途中で空いたらおじさんだっておばさんだって私だって移動する。

こちらに来てからたまに困ることといえば、地下鉄やバスがいろいろな理由で止まってしまうこと。
この土日はこの路線は動いていません、とか。この駅からこの駅は今日はやっていません、とか。
バスだって、目的地に着く前に急にアナウンスが入って、このバスは今日はここで終わりです、とか。。。

おもしろいのは、誰も文句を言わないこと。
みんな当たり前のようにバスを降り始めて、近くの別のバスに乗り換えたり、地下鉄駅に向かったりする。
あまりサービスに対して過剰に期待していないのである。
スーパーのレジだって座って打っているところが多いしね。

日本の常識の通りにいたら肩透かしを食らってしまう。
自分が受ける側なら合わせればいいのだけれど、提供する側になった時はいささか戸惑う。
一度レストランで体験ワークみたいのを少しやった時も(その仕事にはつかなかったけれど)、働いている人はあっさりしたものである。
ありがとうございました~またお越しくださいませ~(深々)みたいな丁寧さはあんまりない。
サンキューバイ。ハブアグッディ。
だから、どこまでやったらいいんだかよくわかんなくなってしまう。
店員さん同士もおしゃべりしているところが多い。

バスの話に戻るが、人が乗ったり降りたりしたらすぐに発車する。
年寄りだろうが、なんだろうがおかまいなしである。モタモタしている時間はない。
だから2階から降りたり登ったりするのはなかなか大変である。
何回か転んでいる人をみた。
バスが止まる前に下に降りないと降りそびれてしまうのだ。
こちらにきて、みんな自己責任でやっているんだなーという感じを受ける。
階段で転ぶのが嫌なら2階に行かなければいいし、そんなバスが嫌なら乗らなければいい、みたいな。

そんな苦労を押してでも、時間がかかっても、地下鉄に比べてバスは楽しくて仕方がない。
ロンドン中を観光しながら移動できるのである。
ちなみに、バスは距離が短かろうが長かろうが、一回の乗車£1.3。
私は一週間のバス乗り放題のパスを持っていて、それは£17.8。
たまにどうしても時間がないときとか、バスで行くには遠すぎるときだけ地下鉄を使っている。

そういえば話が変わるけど、28日はヨーロッパチャンピョンズリーグの決勝で、街なかはサッカー好きがユニフォームを着て奇声を上げたりして盛り上がっていた。
私も誘われて、初めてパブでビールを飲みながらサッカー観戦という現地的なことをやってみた。
まぁ私はメッシくらいしか知らないんだけど。。
イングランド対スペインではなくて、マンU対バルセロナなので、イギリス人で他のチームのファンは、バルセロナを応援していたのがおもしろかった。
マンUのファンが集う店に行けば興奮度は違ったのだろうが、その店ではみんな平和に観戦していた。

2階席の車窓から。