海外旅行保険請求の思い出を振り返る その1

海外旅行保険は必要か?

「海外旅行保険に入ってもいつも何も起きないから今回は入らないで出掛けてみようかな〜」

とお考えの方もいるのではないでしょうか。

今日は、これまで海外旅行保険にお世話になりっぱなしのわたしが、海外旅行保険には絶対に入って行ったほうがいいその必要性を語ります。

 

海外旅行保険には絶対入ったほうがいい理由

まず冒頭に結論を言ってしまっているように、海外旅行保険は絶対に入ったほうが良いです。

なぜなら、海外で病院にかかると医療費が高額になるからです。

それは、当たり前ですが旅行者はその国の健康保険に入っていないからです。
(アメリカのようにそもそも医療費が高い国もありますね)

日本でも会社の健康保険や国民健康保険に加入していなければ、10割負担で医療費は高額になりますよね。

ちょっとインターネットで調べるだけでも、海外だと盲腸の手術が100万円以上する、なんてことが書かれています。

 

わたしの海外旅行保険受け取り遍歴

思い返すと、わたしは過去に何度も海外旅行保険のお世話になっています。

  • 初めての海外旅行(パリ)で意識が朦朧とするほどの発熱!(金額不明、キャッシュレス)
  • ロンドン長期滞在中に腰のケガで歩けなくなる!
    ⇒MRIや硬膜外ブロック注射の治療3ヶ月(金額不明、キャッシュレス)
  • ドイツ滞在で髄膜炎を発症!
    ⇒1週間点滴されっぱなしで大学病院に入院(約100万円)
  • 同じくドイツ滞在中重度のめまいで座っていることも困難に!
    ⇒4日間点滴されっぱなしで大学病院に入院&航空券変更(総額約80万円)
  • インドで高熱!
    ⇒インド人用の大学病院でなぜか旅行者のわたしも無料で診療してもらう。保険使わず。

※保険を使わなかった分も記載したのはこんなにも危険が多いことを示すためです。

 

ちなみに夫の場合も記します。

  • シンガポールで腹痛により道端でのたうち回る!
    ⇒町医者でお尻に注射を打たれる(約8,000円)
  • パリで食あたりによる腹痛!(金額不明、キャッシュレス)

海外で髄膜炎を発症!命の危険に晒される

今回はわたしの海外旅行保険使用履歴のなかでもダントツに高額だった「ドイツで髄膜炎を発症(約100万)」についてお伝えします。

バリ島での10日間ほどの滞在の後に到着したドイツ。

到着した時点でなんだか体調がイマイチでした。

やたら疲れていてやる気が起きません。

 

夫の研修に着いて行って2ヶ月間の滞在予定でしたので(ちょうど無職だったので)、少しゆっくりしてからやることをやろう、と観光とは違ってそこまで焦りはありませんでしたが、とにかく疲れていました。

到着した頃ちょうどオクトーバーフェストをやっていたこともあり出かけてみたものの、一向にやる気が起きず早々に滞在していた家に帰ったことを覚えています。

バリ島との気温差があったので、体が適応できていないのかな〜くらいに思っていました。

 

が。

 

到着後3日目くらいの夜だったでしょうか。

ものすごい高熱と頭痛にうなされました。

尋常ではない頭痛に、これはまずいことになっている…と思いました。

 

保険会社に連絡をすると、なかなか病院を紹介してもらえません。近くにキャッシュレス対応可能な病院がないようです。

わたしは電話対応できる状態ではありませんでしたので、夫があれこれやりとりをしているうちにどんどん状態は悪化していきます。

 

そこで、家主の女性が助け舟を出してくれました。

近くに大学病院があるからとにかく早くそこに行ったほうがいい、と言います。

 

保険会社に確認すると、キャッシュレス対応はできないけれど後でかかった費用を請求すれば保険の対象になるという説明でした。

キャッシュレス診療が楽なことは知っていたので、できればキャッシュレスで診てもらいたかったのですが(立替えて万が一承認されなかったらどうしようという不安もキャッシュレスにはありません)、背に腹は代えられません。

何とかタクシーに乗り込み目的の大学病院へ向かいました。

確かその日は日曜日だったか受付時間外だったかで救急の扱いになりました。

しかし待合室には人がたくさんいてなかなか順番がきません。

もう座っていることもできずに待合室の椅子で横になって、夫に何とかこの窮状を訴えてくれるように頼みました。

やっと看護婦さんが来てくれて診察してもらうことができました。

すると医者が何やら難しい顔をしています。

 

「下を向いたら首が痛いの…?」
「背中の方まで痛い…?」

「そして頭が割れるように痛いんだね…。熱もだいぶあるね…」

 

深刻な様子です…

 

そしてしばらくして「髄液検査の必要がある」と告げられます。

「腰から脊髄に針を刺して髄液を採取して検査する必要がある、あなたは髄膜炎の疑いがある」というではありませんか!

 

恐ろしくて恐ろしくて、何と返したか覚えていません。

恐ろしい検査を受けたくなくて、

「そんな大げさなものではないと思いますけどね…(O.O;)ただの風邪だと思います…」などと言った気がします。

とにかくそんな恐ろしい検査を経て、予定通り髄膜炎陽性と診断されるわけです。


 

あれよあれよと即入院

結果が判明してから、あれよあれよという間にストレッチャーに乗せられて入院部屋に到着です。

そこから怒涛の点滴治療が始まりました。

先生の説明は、

  • 髄膜炎にはウィルス性と細菌性がある
  • 細菌性だと危ないがどちらか判明するまで数日かかる
  • とにかく抗生物質を投与しつづけるしか方法がない
  • あなたはバリ島から来たからマラリアとの関係もあるかもしれない

というものでした。

 

結果が判明するまでは本当に生きた心地がしませんでした。

 

結果2,3日でウィルス性ということが判明し、先生も家族ももちろんわたしも、一気に緊張が和らぎました。

髄膜炎はそんなに頻繁にあることではないのかもしれませんし、先生も、細菌性だったらまずいことになると深刻に思っていたんだと思います。
 

問題はお金の話

当初はキャッシュレス診療の対象ではないと聞かされていましたが、当日の簡単な支払いの場合はキャッシュレス対応ができなかったようですが、やりとりの中でキャッシュレスで対応していただけることになりました。

しかし、保険会社内の手続きに時間がかかってしまい、病院からわたしに入院中に督促がありました。

「保険会社との手続きはどうなってるの?これ以上誰が払うかわからない状態ではあなたをこれ以上ここには置いておけない、退院してもらうことになる」と容赦ない通達です。

請求書を渡されて、そこには日本円に換算すると100万円を越す金額が書かれていました。

びっくり仰天したわたしは保険会社に焦って状況を説明し、次の日にはなんとか支払いをしてもらい、そこからは看護師さんの冷たい視線を感じずにすみました。

お金を払わないアジア人の扱いは辛かったです。
 

海外旅行保険会社さまさま

ということで、海外旅行保険に入っていたおかげで1円も支払いすることなく退院することができました。

ただでさえ生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされて心身ともに相当なストレスがかかっていたのです。

そこにもし100万円の支払いがあったと思うと立ち直れませんよね。

ほんと海外旅行保険会社さまさまです。

 

というわけで、「たった数日のことだし大丈夫だろう」「今まで保険に入って行っても何か起きた試しがないし」なんて思って保険に入らないで行くのは大変危険だということがわかっていただけたかと思います。

 

聞いた話だと、海外の菌は日本の菌と種類が違うので、普段は風邪をひかない人でも体調を崩しやすいんだそうです。

わたしも、海外に行くと日本にいるときより調子が悪くなる確率が高いのは、そういう理由もあったんだと思います。
(子供と一緒で遠足熱なんじゃないかという疑惑が持ち上がったのですが、そうじゃない!と強く言いたいです。)
 

その2に続く

勢いに乗って、次回はわたしの保険請求案件の中で2番目に高額だった、

  • 重度のめまいで座っていることも困難に!
    ⇒4日間点滴されっぱなしで大学病院に入院&航空券変更(総額約80万円)

を取り上げます。