昨日、イギリス&オランダから帰国した。
オランダでアンネ・フランクの家に行き、「書くこと」について思うところがあり久しぶりにブログを開く。
久しぶりのロンドン
ロンドンの印象
今回夫とは別々の便を使った都合で、一人でヒースローに到着。
なんと入国審査の列に3時間も並ばされた。
悪名高いイギリスの入国審査ではあるけれど、ここまで酷い目にあったのは初めて。
街なかでは、私が住んでいた6〜7年前に比べて明らかに人が少なかった。
以前は、人をかき分けるようにして歩いたり、地下鉄の入り口に入場規制がかかっていたような中心部の通りも、そこまでではなかった。
その分、イギリス人が多くなったように感じた。ブレグジットの影響なのは明白だろう。ここまではっきり肌で感じるとは驚きだった。
そのせいか、人々も以前に比べゆったりとしている印象で、街全体のカリカリ感のようなものが減っていた。
ブレグジットがいいのか悪いのかわからなくなった。
確かに以前のロンドンはいろいろとToo much であったと感じるようになった。
いろんな側面があり、経済的にはしばらく低迷するであろうし、人の行き来も不便が生じるかもしれない。
しかし、悪い面ばかりではないのではないかと思わざるを得なかった。
イギリス人の友達はしかし、イギリス人たちは、ブレグジットの結果に恥を感じていると言っていた。
「そうは言ってもイギリス人の半分以上が望んだ結果でしょ?」と聞いたところ、「そんなことはない、投票に行かなかった若者も多かったし、現実を反映しているわけではない。イギリスを反面教師に、フランスではそういう方向に傾かなかったし、先日行ったパリでは、そんな自分たちに誇りを持っていて素晴らしい雰囲気だった」とのこと。
しかし、これまでの歴史を見てもいろいろあり、定期的に不況が来てはまた盛り返し、そうやってずっときたのだからそこまでは現状を悲観していない、現実の生活を楽しむだけだ、との意見だった。
ここからイギリスがどのように変わっていくのか、数年ぶりに訪れて、より興味が増した。
王様と私
一人でブラブラしている時に、劇場の前を偶然通りかかる。
どんなものか気になっていたので、チケットを聞いてみたところまだポツポツと空いており、安めの席を取ってみた。
しかーし、期待ハズレ。
ファンの人には悪いけど、謙さん、歌下手すぎだろ。。。
相手役のケリーオハラさん他、その他のキャストの歌は素晴らしいので(そりゃミュージカルだから💦)目立ってしょうがない。
コメディ調の演出も何だか合わなかった。
謙さんは、普通のセリフも籠もったような引っかかるような声であった。
アメリカでは相当な高評価だったし、今回もほぼ会場は満席。
どういうことだ??長丁場で疲れたんであろうか、それともこれがデフォルトなのか謎。
Uber
今回の目的の一つであったUber。空港から早速使ってみる。
設定は夫に任せたが、アプリを入れてクレジットカードを登録したとのこと。
検索すると近くにいるUberが表示されて、あと何分で到着しますなど表示される。
最初仕組みがわかっていなかったが、全てシステムに管理されていて、走った距離や金額等は自動で計算され、登録されているクレジットカードから落ちる。
金銭のやり取りもないし、最短ルートを検索するし比較的安いので不満はなかった。(強いて言えば、ドライバー好みのユーロビートが…)
海外にいる人には当たり前なんだろうが、規制規制の日本からすると革新的だった。
今回の滞在で2回使い、一人目はスロベニア出身とのことで英語がそんなに得意ではなかったが、BMWの立派な車だった。
二人目に話を聞いたら、好きな時間に働けて、1日に12時間を超えなければいいとのことだった。
初オランダというかアムステルダム
アムステルダム印象とイケメン率
これまでいろいろなヨーロッパの国を見てきたが、オランダはかなり独特。
まずアムステルダムを有名にしている大麻合法。
コーヒーショップで吸えるとか言いながら、街なかはマリファナの匂いだらけ!
そして面白いのは、そう聞くと、何となくガラが悪いイメージが沸きそうな感じだが、まったくガラの悪さがありません。
かなり治安が良く、まったく危険な臭いがしない。このコントラストが面白かった。
そして、これが一番のヒットなのだが、美男美女率が半端ない!!カルバン・クラインのポスターから出てきたようなイケメンがあちこちにおる。
私は自分のことをイケメンに興味がないと思っていたが、今回オランダでイケメンの良さに気づかされてしまった。
背も、男性の平均身長が184というハイスコア!
もう一つのびっくりは、窓。
アムステムダムには、レッドライト(飾り窓)というエリアがあり、売春婦が丸見えの部屋の中で立って客を誘っている。
それはまぁいいとして、その影響なのか、もともとの気質なのか、なんと一般家庭もあまりカーテンをしていないのである!
それも、1階で道路に面していて、高さもちょっと上がったりもしておらず路面店と同じ高さでも。
路面店、路面店、一般家庭、路面店、一般家庭、、、のような配置にもびっくりしたが、中が丸見えなんである。
ご飯を食べていたり、テレビを見ていたり。とにかく丸見え。
小さい時からレッドライトを見ているからか(レッドライトは普通に街の中心にあり、横を自転車で通ったり歩いたりする)、それは関係ないのかわからないが、自由、オープン、人目を気にしない、とも言えるかもしれないけれど、言ってしまえば露出好き(日本人からしてみればだけど)かと思われる。
アムステルダムの中心街に住んでいる人たちだからちょっと特別なのかもしれないが、非常に興味深い街と人びとです。
食べものがうまい
ハーリング
屋台で買うことができる塩漬け生ニシン。これがうまい。何皿食べたことか。
パンに挟まったバージョンしか写真を撮っていなかったが、パンではなく皿に乗ったバーションも選べる。
ポテト
ソースをかけて食べるのがオランダ流の模様。十何種類の中から好きな味を選ぶスタイルでオランダの味を聞いてそれにした。ピーナツの味がする甘めのソースとマヨネーズの組み合わせ。
パンケーキ
オランダのパンケーキは薄い生地。オランダかアメリカか選べてアメリカがよくある重なったパンケーキ。
奥のはリンゴとチーズの組み合わせ。フルーツと合わせるのに、リコッタとかを使いそうなところを普通のしょっぱいチーズで、それが素晴らしいマッチング。発見。
手前は、ゴートチーズとほうれん草、かぼちゃの種と松の実。
アンネ・フランクの家
本棚のうしろの隠し扉やアンネの部屋がそのまま残されている。
アンネの部屋の印象は強烈だった。何と表現したらいいのかわからない。
家具等はナチスに隠れ家が見つかった際にすべて運び出された。博物館となった時に複製の家具を置く案があったが、唯一生き残った父親のオットー・フランクは、空にされた事実のままにしておきたいと反対し、博物館には当時を再現する模型が置かれている。
アンネの部屋の壁には、アンネが貼っていた当時のポスターなどが色褪せて残されている。
アンネの直筆の日記ももちろん展示されている。大変きれいで几帳面な字。
アンネと家族の写真が数多く残されていることは驚きだった。裕福な家庭だったのだろう。
私たちは、アンネの日記の表紙に使われている写真くらいしか知らないが、博物館内には幼少期からの数多くの写真が展示されており、大変可愛らしい。
本の表紙に使われている写真は陰影が強すぎるように感じる。残されている写真からは、聡明で可愛らしく本当に魅力的な少女だったことが窺えた。
アンネの父親の話で印象的だったこと。
「アンネが日記を書いていることは知っていた。しかし見ないという約束をしていたので、見ることはなかった。娘たちがもう二度と帰ってこないと知ったあと日記を読んで、アンネがここまでいろいろなことを考えていたことを知って本当に驚いた。私たちは仲の良い親子でいろんなことを話していたが、それでも日記に書かれているようなアンネの一面は彼女は普段は表に出さなかった。そう考えると、親は子供のことを理解しているつもりでいても、実際には理解できていないものなのでしょうね。」
アンネの家で改めてアンネについて思った時、パーソナルスペースの大切さを再認識した。
心の中に(そして時には物理的に、時間的に)自分だけのスペースを保つこと。いくら大切な人がいようとも、自分だけの聖域を保つことがどんなに大切で、自分を自分を尊重することになるかということ。
意識しなくてもうまくできる人はいるのだろうが、私はそれが苦手であり、それで日常生活で必要以上に相手にイライラしたりぶつかったりする。
ただ自分自身に戻ればいいだけなんだ、とシンプルなことに気づかせてもらった。
風車
帰る前の日の夕方に、アムステルダムの郊外でも風車を見れることに気づいて慌てて見に行く。
ええ、ガイドブックを買っていくのを忘れました。
何とかギリギリ間に合って、アムステルダムとは違った素晴らしい風景を堪能。